ディスカッションでのタイムマネジメントの進め方とポイント

2023 6/19

　会議やディスカッションの場で、うまく話がまとまらなかったことや時間がたりなくなってしまったことはありませんか。このような悩みは適切なタイムマネジメントにより解決することができます。この記事では、そんなタイムマネジメントの手順とポイントについて書いています。

タイムマネジメントの重要性

　タイムマネジメントは、ディスカッションをする上で議論を効率的に進めるための重要な方法です。どうしてタイムマネジメントが重要なのかを3つにまとめました。

① 迅速に議論ができるようになる

　ディスカッションをするとき、決められた時間内に話を収めて、話した内容をまとめる必要があります。そのため、スムーズな話し合いができるように、議論を始める前に時間を適切に配分し、それぞれの議論すべき内容に対して十分な時間を割り当てる必要があります。このようにすることで、迅速に議論が進み、議論の目標を達成できるようになります。

② 議論に集中できるようになる

　ディスカッションの参加者が議題に集中して議論に参加できるようになります。これは、時間制約を作ることによって、議論に関係のない話への脱線を抑えることができるということです。

③ 発言する機会が平等になる

　参加者が発言する時間を均等に分けることができます。このようにすることで、参加者全員が平等に発言をする機会ができ、一人だけが話し続け他の人が意見を言えないということを防げます。その結果、議論の質が高まり、より生産的な議論にできます。

具体的なディスカッションでのタイムマネジメントの手順

続いて、ディスカッションでの具体的なタイムマネジメントの手順について説明します。

① 手早く時間配分を決める

　まず、それぞれの論点に対して適切な時間を割り当てます。このとき、重要な議題には　より多くの時間を割り当て、重要ではない議題に対しては少ない時間を割り当てます。そして、参加者全員が納得できる時間配分をします。このとき、議題ごとに必要な時間につ　いて話し合い、参加者全員が合意する時間配分をします。参加者全員が納得する時間配分　にすることで、当事者意識を持ってその後の議論に取り組んでもらえます。そして、この　ときに決めた時間配分に従って議論を進めます。

② メンバーに時間の意識を促す

　参加者一人あたりが発言する時間を決めて、発言する機会が均等になるようにします。参加者が順番に発言することで、全員の意見を聞けるようになります。事前に一人あたりの持ち時間を決めて参加者それぞれに時間を意識させることで、特定の参加者が長時間にわたって話をしてしまい他の人の意見が聞けないなど議論に偏りが出ることを防ぐことができます。そのため、時間を効果的に使うことができ、よりよい議論になります。

③ 話がひと段落したら、話をまとめる

　それぞれの議題のディスカッションが終了したタイミングで一度出てきた意見をまとめ、話した内容や決まったことを整理します。決まった内容を整理し参加者に共有することで、共通認識を持った状態でその後の議論を行うことができます。このように、議論の合間に話している内容や議論して決まった内容を振り返ることで、話し合いの目的からのずれが生じることを防ぐことができます。

タイムマネジメントのポイント

　ディスカッションのタイムマネジメントをする上で、気を付けておくべきポイントを2点説明します。

① 事前に決めた時間からずれたときの修正力

　もし、議論をしている中で、始めに決めた時間からずれたときやうまく機能しなかったとき、また新しく議論するべき点が出てきたときにその後の時間配分を調整する必要が出てきます。このようなとき、ディスカッションの進行状況を確認し、残りの時間を再分配します。議題の重要度や優先順位を見直し、議論の最初に行った時間配分と同様に議題の重要度に応じて時間を割り当てます。この必要に応じて時間を調整する能力がタイムマネジメントに求められます。

② 時間をこまめに確認し、参加者に報告する

　議題ごとの時間制限に従ってアラートや合図を出します。時間の報告をするときは、議論の中断や参加者の集中力の低下が起きないように注意して行います。特に、ディスカッションが活発に行われている時や重要な意見が交わされている時には、タイミングを選び、議論の流れを妨げないように気をつけます。このように、時間報告や進捗共有のタイミングと方法を慎重にしないと、議論の質が下がってしまう可能性が出てきます。

　また、タイムマネジメントをする上で、時間を管理することは重要ですが、議論が良い方向に進んでいるときや重要なトピックに取り組んでいるときは、必要に応じて時間配分を調整する柔軟性も必要です。